続マセマティック放浪記

39. 2010年の新春を迎えて

明けましておめでとうございます。今年もまた折々冴えない駄文ばかりを綴ることになるかとは存じますが、これまで同様に宜しくお付き合いのほどお願い申し上げてやみません。

昨年秋、ある日本の先端科学研究機関(そう言えば、昨年の予算仕分け会議でいささか科学に疎い仕分け人の方々から予算削減を通告された機関のひとつですね)から、学術研究成果集の執筆を担当してほしいという要請を受けました。非力な身ゆえ、一時はどうしたものかと迷いましたが、国の将来の発展のために何かしらお役に立てるならと思い、取り敢えず要請を受諾しました。それ以来、最終決定稿提出期限の今年3月初旬を睨みながら、クリスマスもお正月も返上し、文字通り不眠不休の態勢で原稿との格闘を続けております。全国の各大学や研究所に所属する国内トップクラスの諸分野の学者50人ほどの研究業績を、政治家、産業界の責任者、さらには科学に関心のある一般の方々にわかりやすく紹介するという仕事ですから、どう考えてみても容易なことではありあません。
 さまざまなジャンルにわたる専門文献や諸々の研究資料を集めて読み、執筆対象となる研究者らのインタビュー取材を行い、そのうえでの執筆作業ですから、当然、それなりの時間も労力も必要となってくるわけです。深遠な先端科学研究をテーマにした「俳句」ないしは「短歌」作りみたいなものだなどと、冗談まがいのことを内心で呟きながら原稿に立ち向かっていますが、まだそんな冗談を言えるうちはましなのかもしれません。
 ともかくも、そのような事情ですので、しばらくはこのコーナーに拙稿をアップすることもままなりません。なるべく早くまたこのコーナーでも筆を執るようにしたとは思っておりますが、当面、読者の皆様にはそのような事情ご勘案いただければ幸いです。

なお、東京都府中市の生涯学習センターでは、来る2月9日より毎年恒例になっている市民講座「やさしい数理科学談話」(全4回)が開催されます。4回ともに私が講師を務めますので、ご関心のおありの方はお出かけください。府中市民でなくても参加することは可能です。府中市生涯学習センターがつくった案内チラシを別掲してもらっておきますので(このチラシの中の写真は、なぜか実際の私よりもずいぶんと老け、しかも人相のほうもかなり悪く写ってます:笑い)、詳細につきましてはそちらに記載されている連絡先のほうまでお問い合わせください。

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